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上野千鶴子先生セミナー「日本女性の地位はなぜ低いのか」を静岡県弁護士会で開催しました
10月28日(土)、上野千鶴子先生に静岡県弁護士会弁護士会までお越しいただき、「日本女性の地位はなぜ低いのか」について、講演会とディスカッションをしていただきました。
2023年のOECDのジェンダーギャップ指数によれば、日本は、148か国中125位。
特に、政治参画と経済参画で圧倒的に低い指数となっています。
特に、男女間賃金格差は、韓国に次いで2位。
女性管理職比率も、10パーセント台(米国は、40%台)。
この原因として、上野先生が指摘したのが、「日本型雇用」を推進してきた政府と経営者。
・日本型雇用は、「男性稼ぎ主モデル」
・日本の税制・社会保障制度は、専業主婦優遇策。
女性に優しいように見えて、実は、妻の社会保険料を負担しなくて済む夫と会社にメリット。
女性は、低賃金、不安定雇用を自ら受け入れることになる。
・男女差別型の会社は、売上高経常利益率が低い。
一方で、スタートアップに多い「平等型企業」は、売上高経常利益率が高い(ただし、勤続年数が短い。)。
「平等型企業の特徴」
上野千鶴子先生セミナー
•女性を積極的に登用し
•男女に関わりなく人材育成し
•女性にも創造性の高い仕事を与え
•セクハラ対応を周知し
•女性正社員比率が高く
•女性管理職比率が高く
•35歳男女賃金格差が小さい
ジェンダーギャップの問題は、
日本の経済政策や社会保障政策、
日本型雇用を守る経営者や、
家族観、移民政策など、
複雑な要素が絡んでいて、単純な解決策でどうにかなるものではないと思います。
ただ、それと同時に、日本の本質的な課題、すなわち、
既得権益層(オッサンたち)の硬直的な社会から、
どれだけ多様性を採り容れた柔軟な社会に変容できるかの問題でもあり、
これをいかに進めていくのか、問われるセミナーでした。