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長野法律事務所ホームニュース・ブログ法人のお客様自社のリスクを考えるより、相手の立場に立って考えること

自社のリスクを考えるより、相手の立場に立って考えること

夜スクラ

昨日、株式会社NOKIOOさんで、「夜スクラ」という、育休を終えた女性たちの学習コミュニティに特別講師としてオンライン登壇させていただき、約20名の働くママさんたちとディスカッションさせていただきました。皆さん、私に全くない視点を持っていて、とても嬉しい発見をたくさんすることができました。

後ろ向きな「リスク」という言葉

私から、ビジネスにおいてトラブルや事故を減らすには、「リスクのブレスト」が有効ですよ、という話をお伝えしたところ、参加者から、「リスク」って言葉は、ネガティブなイメージがあって、あんまり積極的に議論するテーマじゃないですよね、という指摘をいただきました。

自分もそれは考えたこともなかったけど、たしかにそうだよな、と思いながら、次のような話をさせていただきました。

確かに、リスクを考えるって、「訴えられないようにしよう」とか「行政処分を受けないようにしよう」とかどうしても後ろ向きな話になりやすいですよね。

それって、おそらくリスクを「自分たちに損失が発生するか」と自分や会社を起点に考えているから、リスクを後ろ向きな事象として捉えているのだと思います。

相手の立場で考える

そうではなく、リスクの考え方を、相手の立場に立ってみて、「こんな会社、商品、サービスであって欲しいな」という考え方に変えてみてはいかがでしょうか?

例えば、ユーザーの立場であれば

・「自分の情報をしっかり管理してくれるサービスであってほしいな」

・「安全で安心な施設で過ごしたいな」

従業員の立場であれば

・「労働法をしっかり守って、私たちのことを大切にしてくれる会社で働きたいな」

とか考えると、ビジネスや企業の価値を上げるブレストになると思うんです。だから、リスクのブレストを自社の立場からではなく、「相手の立場に立って会社やサービスを考えること」と置き換えたら、とても前向きな議論ができると思います。

参加者の感想

こんなお話しをしたら、とても嬉しいコメントをいただきました。一部、紹介させていただきます。

・「『リスク=相手の立場になって考えること』と解釈すると、リスクマネジメントは特別なことではなく、日々やっていること・やるべきことの一面だなと思いました。

・「リスクを意識するとつい自分たちに意識が向きがちですが、相手の立場を考える、対話する。謝ることと法的責任を負うことは違う。謝るべきだと感じたら誠実に謝罪する。

・「大事な相手を悲しませないためにリスクを考える=ポジティブな向き合い方が分かりました!勝ち負けではなく、本当に大事なことを忘れないこと」

夜スクラの感想

私は、ビジネスリスクについて、男性経営者や男性弁護士とお話しすることがほとんどだったのですが、同世代の女性の視点は全く新しく、こういう前向きなイメージを創造していくことが、リスクマネジメントの仕事や弁護士には求めれているのか!と目から鱗が落ちました。

これから、契約書を作ることやリスクを考えることが、もっと楽しく前向きな仕事になれるように皆さんの知恵をお借りしていきたいと思います!