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仮差押⇒訴訟⇒差押は、宝箱をイメージするとわかる

法律の基本ですが、一般には意外と理解されていない話を、
宝箱を比喩に説明してみたいと思います。
お金を回収したい依頼者によくある勘違いなのですが、
「先生、交渉して相手が支払わなかったら、すぐに差押えしてください。」
と言われることがあります。
たぶん、その方は、支払いが滞れば、
すぐに相手の給料や預金口座を差し押えて、
回収することができると思っているのでしょう。
ですが、「差押」ができるのは、訴訟をして、判決が確定した後や和解した後の話です。
仮差押は穴を塞ぐ
相手が交渉で支払わなかったときにできる可能性があるのは、「仮差押」です。
「仮差押」と「差押」は似てるようで全然違う制度です。
仮差押は、相手が財産を流出させないように財産を保全するだけの制度で、
仮差押したからといって、すぐに回収できるわけではありません。
鍵のかかった宝箱を想像してみてください。
この宝箱には財宝が入っていますが、穴が空いていて、財宝がどんどん漏れています。
この穴を塞ぐのが、「仮差押」です。
たとえば、預金口座を凍結したり、売掛金を払わせないようにしたり、
不動産登記に仮差押登記をしたりすることで、財産の流出を防ぎます。
ただし、この時点では、自分に一円も入ってきません。
訴訟(判決)は国のお墨付き
宝箱の穴を塞いだら、鍵をこじ開けないといけません。
それが訴訟で、勝訴したり、和解したりすることです。
確定した判決や和解調書を「債務名義」と専門用語で言いますが、
簡単にいうと国から「その債権があることを公的に認めるよ」というお墨付きをもらうことになります。
ちなみに、「公正証書」もこのお墨付きと同じ効果があります。
差押は宝箱に手を突っ込む
どうにか、鍵をこじ開けることができたら、
初めて、宝箱の中に手を入れて財宝を持ち帰ることができます。
大抵は、ここまでくると、相手も自ら払いますが、中には開き直って支払いを拒む人もいます。
そのときにするのが、「差押え」とか「強制執行」とか言われるものです。
たとえば、預金口座や給料、不動産や売掛金など、
ありとあらゆる財産に対して差押えすることができます。
そのとき、既に「仮差押」で穴を塞いでいた財産は凍結されているので回収することができます。
(たまに、宝箱の中身が空っぽで、ここまでの仕事が徒労に終わることもあります。)
まとめ
このように、
- 仮差押は財産流出を防ぐ(穴を塞ぐ)、
- 訴訟は国のお墨付き(判決)をもらうため(鍵をこじ開ける)、
- 差押は財産を回収する(宝箱に手を入れる)
とイメージするとわかりやすいかもしれません。
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