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工事下請のための元請先に対する売掛金回収のイロハ(予防編)
工事の下請会社様より
「元請先より工事の売掛金を支払ってもらえない!」
というご相談を多く受けています。
「施主⇒元請先⇒下請け」という構造では
施主が元請先に支払っていても、
下請けに支払ってもらえないことや
施主が元請先に支払わないので
下請けに支払わないことなどがあります。
本記事では
- どのような予防をしておくべきか
これらの観点で予防と対策をご紹介します。
どのような予防と対策をしておくべきか
1.すくなくとも見積書を出し、発注書をもらう
まず、下請けが必ずや把握しないといけない項目として以下の3点が上げられます。
- 工事の単価と数量(人口、平米数)
- 実費(交通費等)
- 管理費を見積もり、元請けと事前に握っておくこと
よくありがちなのが
「工事が完成してから」
「元請先に請求書を発行したら」
「こんな単価は認められない」
「こんな人工や平米数は認めない」
といわれ支払ってもらえないことです。
理想は「業務委託基本契約書」など基本契約書を締結し、
単価や実費についてあらかじめ合意しておくことですが、
工事ごとに単価が変わることも多いと思います。
そのときは、必ず「見積書」を提示し
元請先からその内容で発注する「発注書」をもらってください。
また、追加工事を行う際も、面倒くさがらず、
「追加工事の見積書」を提示し、
「追加工事の発注書」をもらうように意識するようにしてください。
このプロセスを踏むことで、難癖をつけて支払ってもらえない事態は減るはずです。
2.信用のない元請先の調査
初めての元請先であまり信用のないところは、
ぜひ調査会社(帝国データバンクや商工リサーチ)から報告書を入手し、
信用の調査をしてくことをおすすめします。
また、理想は元請先から着手金などで
少しでもよいので先払いをしておいてもらうことです。
もっとも、なかなか業界慣習や力関係で、
先払いしてもらうことも難しいと思いますので、
引き渡しをする前に工事金額を合意した上で引き渡しをしてください。
引き渡しが済んでしまうと、
工事で取り付けた備品や内装などを自力で取り返すことはほぼ不可能です。
当法律事務所では、
取引する際の業務プロセスの改善についても相談を承っていますので、
お気軽にご相談ください。