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人はなぜ契約書を作らないのか?

少し早いですが今年1年を振り返って、相談としてダントツ多かったのは、契約トラブルの相談でした。新型コロナの影響で当初の話通りに契約が履行されないという話が多くありました。

そして、相談に来られた半分くらいの方は、契約はしていても「契約書」を作成していませんでした。そういう方は、だいたい「見積書」は作成していますが、発注書や請書すらないので、相手がその見積書で合意してくれたかがはっきりしません。

「契約書があれば、もっと報酬を請求しやすいのに。」そんなことを相談者に言っても仕方ないので、弁護士として、できる限り取引の経緯をヒアリングし、メールやLINEなどから契約の内容について間接的に立証していくように努力します。

こんな相談に日々接していると、「人はなぜ契約書を作らないのか?」という疑問にぶち当たりました。弁護士や法務の人からすれば契約書を作成するのは、海外旅行に行くのに保険に入るくらい当たり前なのですが、契約書を作らない人には作らない、または作れない理由があるはずだと思ったのです。

理由を聞いてみて、多かったのは、だいたい次の3つでした。

1.見積書で十分だと思っている。

(見積書でOKしてもらったんだから、見積書通りに払ってもらえるはず)

2.契約書をこちらから出すのは気が引ける。

(契約書なんて出して嫌な気にされないかな。)

3.必要なのは分かっているけど作り方が分からない。

(インターネットに落ちている雛形でいいかな。ちょっと違うな、面倒だ~)

1は、「契約書がないことの怖さを知らない」ことが原因かと思います。取引を始める際は、相手とトラブルになることなんて、想像したくもありません。ただ、少しネガティブな方向に想像力を膨らませて、「相手が難癖つけてきてお金を払ってくれなかったらどうしよう」とか、「相手とケンカ別れしたら渡した情報はどうなるんだろ」とか考えると、契約書は必要不可欠だという気持ちに持っていけるかと思います。

取引を始める際は、相手とトラブったことを常に想像する。

そして、2は、杞憂です。一方的に自己に有利な契約書であれば別ですが、バランスのとれた契約書であれば、出した方がむしろしっかり仕事してくれそうな会社や個人だとの印象を与えます。

契約書を作成する人の方が信頼されやすい。

そして、3が一番やっかいなのですが、契約書作成が必要だと少しでも思ったら、自分が取引先からもらった契約書でよくできてるなと思っているものを流用しても構いません。ただ、インターネットに落ちている雛形を利用するのだけは、品質が悪いものが多いため辞めておいたほうがいいと思います。

流用でもいいので、まずは契約書を作ってみる。

でも、やっぱり不安なら、身近な弁護士に聞いてみて下さい。多くの法律事務所は、1時間1万円~2万円で法律相談にのっていますし、信頼できる雛形をすぐに渡してくれるかと思います。

不安なら弁護士に相談する。

もちろん、契約書は突き詰めていくと、ビジネスモデルを理解し、リスクを網羅的に作成しなければいけませんが、まずは、契約書を作成するというところから始めてみましょう。

【PR】弊事務所では、信頼できる契約書の雛形を多く保有してますので、ぜひお気軽にご依頼ください。定型的な契約であれば、2万円~で、取引に合せて修正し、提供させていただきます。(複雑さにより金額は異なります。)